*この記事は弊社ドットコネクトの学生アルバイトに配信している「気まぐれ社長コラム」の内容(2024年7月2日)を抜粋して掲載しております。
この前、とある人の驚くほどの優柔不断ぶりを目の当たりにした出来事があった。そして悩んだ挙句、後日その人は後悔していたのだ。
余計なお世話なので僕自身がその人に対して何か言うことなどもちろんなかった訳なのだが、自分自身の「決断」というものに対する考えを改めて振り返るきっかけになった。
僕らは普段、入学や就職、転職、結婚や引っ越し、投資など、人生を左右するような大きい決断だけでなく、小さな決断を日々の生活の中で下していくものだ。
悩んだ服や本を買うかどうか、明日の朝何時に起きるか、今日何を食べるか、どの服を着て行くか、次の土日は何をするか、新しく買う棚は茶色にするか白にするか、後ろめたいことがあったときに謝罪の弁を述べるかいなか、気になる異性に勇気を出して声をかけてみるかどうか等々。
これからも君たちは毎日何かを決断し、時に人生における重大な決断も下す場面に遭遇するだろう。
そのいざというときに優れた決断を潔く下せることは、間違いなく君たちの人生を豊かにする。
そこで今日は、僕なりの経験から、「覚悟の決め方・決断の極意」について伝えたいと思う。
僕はこれまでの自分の人生にあまり後悔を残したことはない。実に平凡な大学生だったが、なんとか社会に出てからやってこれて、家族にも恵まれ、起業し、なんとかやっている。
その過程で僕が意識して大切にしてきたことを挙げてみたいと思う。
①結果に対する全責任を負う覚悟に基づく決断は全て正しい(うまくいかなかったときに誰かのせいにすることはないか)
②なりたい自分に近づけるのはどちらかを考える(自分の生き様や将来像や心からのワクワク感)
③どちらの道が正しかったかではなく、進んだ道を正解にすることで自分の決断の正しさを証明すればいい(今後の行動が大事)
④あれこれ枝葉を考えすぎず、どちらが心の内側からワクワクが沸き起こってくるか(人は本当はやりたいことを「お金がない」「経験がない」「自信がない」「危ないかも」「うまくいかないかも」などと頭で考えすぎてしまって行動が停まりやすい)
⑤最悪を想定する(落ちるところまで落ちてもこのくらいかと思えるならリスクを取ってもいい)
⑥すぐに結果を求めず、評価は後からついてくるもの(すぐに結果がうまくいかなくても慌てない)
⑦悩んでいる原因を紙に書き出して、それが自分にとって本当に重要かどうかと対策を客観的に考える(書き出すと頭のモヤモヤを整理しやすく、本当に大切なポイントが見えてくる)
⑧仮に失敗しても、その経験は無駄にはならない。後悔しないだろうと思えるならGo(後悔しない方を選ぶ)
⑨2つの道で悩んだら、困難に思える方を選ぶ(結果に関わらず優れた経験が積める)
⑩直感、内側からそうせずにはいられない衝動が来るならGo(自分の心の声を信じる)
⑪カネの奴隷にならない(カネを目的化すると損得ばかり気にし、酷いと人道を外れてしまう)
⑫保守7割・革新3割(コンフォート・ゾーンにとどまると成長が止まる)
⑬「or(どちらか)」ではなく「and(どちらも)」で考えられないか(新しい概念の可能性)
⑭社会(後世)にとってより良くなるのはどちらか
⑮時代の流れ(時流)に乗っているのはどちらか
⑯自然体の自分でいられるか
⑰お世話になってきた人たちに対して不義理にならないか
⑱人生は1回しかない
⑲死ぬこと以外はかすり傷(失敗したって大したことはない)
⑳やって後悔するより、やらずに後悔する方が大きい
ざっとこんなところだ。
もしも今後、大小問わず、君たちが何かで決断しなければならない場面が来たとき、悩んだからこのリストを見てもらえれば、もしかしたら決め手になるものがあるかもしれない。
なければないで、君たちがこれから決断の経験を重ねることで、君たちなりの決断の極意をアップデートしていってもらえればいい。
「決断」とはその字の通り、「決めて(他の選択肢を)断つ」ことだ。決断した後は、他の選択肢は一切考えずに、選んだ道を自分の中で正解とすることにコミットする覚悟が大切だ。
もちろん、間違っていれば軌道修正すればいいし、その結果誰かに迷惑を掛けてしまったら謝ればいい。どうとでもなる。
できれば避けてほしいのは、後で後悔したり、「このままの自分の生き方ではよくない」と思いながらそのまま行ってしまうことだ。
それと、直感を信じることがとても大事だが、その直感を信頼できるよう、自分を磨いていくことが大切だ。様々な人に会い、様々な人の価値観や思想や思考を学び、優れた情報に触れ、色々な経験をしていく中で、自分の心をよく観察するクセをつけていけば、おのずと直感的に自分らしい決断ができるようになってくる。
だから自分の世界に閉じこもっていてはダメだ。どんどんやってみたことのないことにもあえてチャレンジしてみる。新しいことを生活に取り入れてみる。いつもと違う髪型にしてみたり、服の選び方を変えてみたりする。読んだことのない本を読んでみる。人が「いい」と教えてくれたものは素直にいったん取り入れてみる。他人の意見を聞いてみて、自分の意見との違いを観察する。
それら全ての経験が、君たちの今後のひとつひとつの決断の質を上げてくれる。
どうしても悩みやすいことがあるなら、判断基準を明確にしておく「自分ルール」を作っておくことも有効だ。例えば、「本は悩んだら買う」「服は悩んだら買わない」「5年で自己投資に100万円掛ける(かけなければならない)」「収入の10%は金融投資に回す」「1年に1回は行ったことない場所を旅する」「子どもには100万円分の本を買い与える」などと決めておけば、クヨクヨと悩まずに済む。
僕の前職の同期の女の子なんて、「28歳で結婚する」と決めていた。結果、1日も交際期間がないまま結婚(旦那も前職の同期)することになり、今も仲良くやっている。
僕も今の状態ではまだ未熟で、将来良い状態になる決断ができるか分からないが、10年後も20年後も、あるいは60歳や70歳以降になっても、後悔を残さない良い決断ができるように自分をアップデートしていく最中であることを自覚して過ごしていきたいと感じている。自分の心と向き合わずになんとなく適当に
そして、大小関係なく、全て自分の人生に関わる決断だ。他人にゆだねていいはずがない。最終的に下すのは自分自身だ。
そうやって決断をひとつひとつ大事に下して送るこれからの君たちの人生は、きっと君たちにとっていいものになるだろうと思う。
P.S.
最後に、僕の座右の銘のひとつを紹介しよう。坂本龍馬の言葉だ。「世の人は 我を何とも言わばいえ 我がなすことは 我のみぞ知る」
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